IBM Connect 2016 XPAGES 最新動向 Part 2 - 外部連携
前回のIBM Connect 2016レポートブログでIBM Championがスピーカーを務めるセッションが熱いと題し、Single Page ApplicationをXPAGESで作るセッションやモダンなXPAGESアプリケーションを作るためのライブラリ群などの紹介をしました。
XPages,Javaを使って外部システムと連携
今回はIBM ChampionであるJulian Robichaux氏とKathy Brown氏による「AD-1387 Outside The Box: Integrating with Non-Domino Apps using XPages and Java」のセッションに参加した内容を振り返ってみたいと思います。
XPAGESとJavaを使ったDomino以外のアプリケーション連携ということでCSV、XML、JSONのデータを様々な手法で連携する方法を紹介していました。また後半ではIBM Social SDKやOAuthやQUICKBASEを使った連携、RDB連携にも触れまさに外部連携を網羅する内容になっていました。
CSV操作 - OpenCSV
手始めにCSVの扱い方から説明が始まりました。今更CSVの話なんて聞きたところでなにも面白くないだろうと思い、このセッションに参加したことを少し不安に思っていたところ、そこはやっぱりIBM Champion達。XPAGESでCSVに限らずメタデータを扱うときはJava Bean(Modelクラス of MVC)を作りましょう、とCSVは単なる滑り出しのためのトピックであり、実際はどんどんとディープな内容で進んで行きました。
Java Beanのサンプルは以下のようになります。
そして、CSVの読み込み自体はOpenCSVというライブラリを使うという内容でした。ここで注意点は最新版のVersion 3.6はJava 7+となっており、依存関係の問題からJava 6を使っているDomino 9.0.2 FP4ではVersion 2.3を使うことになります。
こちらにOpenCSVを使ったサンプルコードを載せておきます。
XMLをパースするためのJAXB
こちらのソリューションは既にJava 6+に含まれているためインストールの必要はありません。利用の仕方はJava Beanの記述にアノテーションを利用しどのフィールドがXMLのどのエレメントにマッピングされるかを明示してやります。
サンプルコードは以下のようになります。
JSONのパース
JSONのパースにはXPAGESライブラリにあるcom.ibm.commons.util.io.json.JsonParserを使うことが出来ます。この時点でJavaカスタムオブジェクト(=上記で紹介したようなJava Bean)ではなくJava Maps、ListにJSONデータがパースされるためJava Beanを生成するには別途アンマーシャル(JSONからJava Beanを生成するプロセス)が必要ですが、ここではGSONやFlexJSONなどに触れつつDominoで利用する場合にセキュリティの問題が起こることになるため独自でアンマーシャルを記述する方法を紹介していました。
アンマーシャルのロジック自体はありませんが、JSONをパースする呼び出し部分は以下のようになります。
JAXBを使ったJSONのアンマーシャルもネットではいくつもサンプルコードが公開されていますので、それと合わせてXPAGES用の独自アンマーシャルコードを作ってみるのがいいと思います。
XAGENT, REST, SocialSDKと内容がてんこ盛り
CSV、XML、JSONのパースとJava Beanによるデータ格納を説明し終えた後は、実際のデータ取得方法としてXAGENTでInputStreamを使い外部システムへのアクセスの説明があり、取得後のObjectをXPAGESへ出力する説明があり、次にRESTでのアクセス方法からSocialSDKを使った連携ではOAuthに触れ、最後にQuickbaseと呼ばれるサービスを使った連携方法まで、まさにこれさえ聞けばXPAGESのシステム連携は基礎はしっかりと抑えられる内容になっていました。
このセッションの内容を全てブログに書き起こすとものすごいボリュームになってしまうため後半の説明は割愛しますが、もし興味があれば「AD-1387 Outside The Box: Integrating with Non-Domino Apps using XPages and Java」のセッション資料がいずれ公開されると思いますので時間をおいて確認してみてください。
2015.11.18 XPagesDay 2015セッション 「XPagesとIoTでドローンを飛ばそう」
XPagesDayが今年も開催されます
2015年、今年のXPagesDayは11月17,18日にオンラインセッションが行われ、18日には、IBM箱崎で行われるNotesコンソーシアム「パートナーソリューションセミナー」に参戦する形で、昼から会場でのセッションが2つ用意されています。
Xpage on bluemixとIoT Foundationでドローンを制御!
弊社ケートリック 田付のセッションでは(株)ソルクシーズ吉田さんと共同で、Bluemix, XPages, IoTと旬のキーワードてんこ盛りにWebからジャイロ・モーションセンサー、WebGLを使いドローンを制御してみせます。
セッションで触れるテクノロジーの数々は以下の通りです。
- XPages on Bluemix
- IoT Foundations on Bluemix
- JavascriptでのMQTT通信
- Node.js
- Node RED
- WebGL
- スマートフォン、タブレットのジャイロ、モーションセンサー
現在も開発中のプロジェクトですが、一部公開するとこんな感じです!
お申込みは以下のリンクより「H1-3」をお選びください。
http://partner.cons20.info/portal.nsf/pages/pub
XPAGESDAY 2015 開催概要について
日時:2015年11月17日(火曜日)、2015年11月18日(水曜日)
場所:2015年11月17日オンライン、2015年11月18日はオンラインと 日本アイ・ビー・エム箱崎
スケジュール:
11 月 17 日 (火)
10:30~11:30 【初心者】Notes 技術者のためのはじめての XPages 講座
13:30~14:30 【中上級】REST の総復習
15:00~16:00 【初心者】誰も教えてくれなかったXPages のデバッグ方法。どうやるの?
11 月18 日 (水)
10:30~11:30 【初心者】Bootstrapと@式で作る簡単&CoolなXPagesアプリ
13:30~14:30 【中上級】実践!XPages on Bluemix
【オフ会】
15:05~未定 第1部 XPages on Bluemix で IoT を実感!XPages でドローンを制御、モニタリング
15:05~未定 第2部 今年も!? どこよりも早い XPages 最新情報
XPagesDay 公式サイト: http://xpagesday.com/xpagesday.nsf/home.xsp
■XPagesでドローンを飛ばす私のセッションは会場セッションになるため、こちらの申し込みフォームより「H1-3」を選択ください。
http://partner.cons20.info/portal.nsf/pages/pub
XPagesのラジオボタンをカッコいいデザインに変える方法
通常、ラジオボタンをCSSだけでデザインする場合によく使われる方法
通常、ラジオボタン、チェックボックスをデフォルトのブラウザの持つデザインではなくカスタマイズしようとした場合、HTMLソースコードを以下のように用意します。
ここでまず、ラジオボタンのINPUTタグとLabelタグを兄弟関係で持たせるということが重要になります。その後、CSSによって以下のように指定します。
これにより、丸ポチを100%透過してしまい見えないようにしてやります。
次にLabelタグを使い、好きなようにボタンのデザインを作成してやります。
こうすることでこのようなラジオボタンにカスタマイズすることができます。
このCSSで重要なのは ”input[type="radio"]+label:before” としている点です。
つまり、+label とすることでinputタグの兄弟関係にある labelタグのデザインをカスタマイズしています。
なお、なぜこのような遠回りなことをしなければいけないかというと、input タグには「:before」が使えず、またinputタグ自体は非表示しなければならないため、labelを使ってこのような対応になってしまうわけです。
と、ここまではXPagesに全く関係のないHTMLとCSSのお話なので、ラジオボタンをカスタマイズしたい場合はググってみると色々なデザインを発見できると思います。
前置きがかなり長くなりましたが、XPagesで同等のことをしたい場合の説明をします。
XPagesのラジオボタン(ラジオボタングループ)はHTML構造が違う!?
同様のことをXPagesのラジオボタンで行いたい場合、まずXPagesが出力するHTMLソースコードをチェックします。ここではラジオボタングループを利用します。
すると出力されるコードは以下の通りです。(Domino 9.0.1)
見て頂いて分かるようにinputタグを子にもつようにlabelタグで括られています。これがXPagesでラジオボタンのデザインをカスタマイズすることを難しくしています。
ラジオボタンがチェックされたか、親のタグのLabelから分からない
上記CSSで、"input[type="radio"]:checked+label:before"というセレクターがありますが、「ラジオボタンがチェックされたとき、その兄弟のラベルのデザインを変更する」という箇所になります。CSSでは「XXXという子要素を持つ親の要素」という逆順のセレクターを指定することが出来ないため、XPagesの「INPUTタグ(ラジオボタン)を選択された時の親のLabelのデザインを変更する」ということが技術的に不可能になります。
(jQuery等を使いJavascriptで処理する場合は可能であったりします。。。)
それでもCSSだけを使って頑張って実装する!
上記CSSによるラジオボタンのデザイン変更が出来ないため、別の方法による実装をする必要があります。
「box-shadow」を駆使して実装する!
XPagesのラジオボタン用のCSSは以下のようになります。
こちらのCSSでは"label:before"でラジオボタンの外枠を描画、"label:after"で選択時の丸ポチを描画しています。キーはクリック時の丸ポチの表示・非表示を"box-shadow "でマスクすることで実装しています。
多少複雑ですが、こうすることでXPagesの出力するHTMLにCSSを被せるだけでデザインをカスタマイズすることができるようになりました。
なお、このCSSですが、IE8以前のブラウザでは残念ながら正しく動作しません。"box-shadow"がIE8ではまだサポートされていないためです。
おまけ
上記CSSの応用みたいなものですが、ラジオボタンに画像を使うなどアイデア次第でより大幅にデザインを変更することができるようになります。
以下のソースコードでは"box-shadow"を使い選択された値の画像を濃淡により表現しています。
こちらのコードを実行した場合のイメージがこちらです。アイコン画像をクリックすると選択状態を表すように色が濃くなります。
XPagesでフィールドに"年月日のみ"、"時刻のみ"の値を設定する方法
XPagesでの日付の保存では常に年月日、時刻の両方が保存される
"年月日のみ"もしくは、"時刻のみ"と設定されているフィールドを持つ文書をNotesクライアントで保存をした場合と、XPagesで保存をした場合で保持されるデータの持ち方が変わってくるということが今回のブログのトピックになります。
例を上げると、以下のようなフィールド、日付の表示(年月日のみ)
もしくは、時刻の表示(時分)
といったケースです。
これを試しにNotesクライアント(Ver 9.0.1 FP3)で保存してたところ、以下が通常のNotesクライアントでのデータの保存結果になります。
Dateフィールドでは「2015/03/02」、Timeフィールドでは「14:35:00」というようにそれぞれ年月日、時刻のみが格納されます。
では、このフォームを元にXPagesから文書作成をした場合どうなるか、簡単なXPagesを作成して試してみました。
DateフィールドとTimeフィールドのXPagesソースコードは以下のとおりです。
Dateフィールド
Timeフィールド
それぞれ、フィールドのTypeをdate, timeと指定しています。
このXPagesで保存した後、フィールドに格納されたデータを見てみると、
両方が「yyyy/MM/dd hh:mm:dd ZZ」のフォーマットで保存されていることが確認できます。
なぜ"年月日のみ"、"時刻のみ"が必要か?
上記の比較からどちらのデータの持ち方が正しいということが今回の主旨ではありません。
実際には、Notesクライアントで使ってきたNSFをXPagesを使ってWEB化したい、というケースが多いと思います。そしてNotesクライアントとXPagesの両方でNSFを使い続けるといった場合、やはりXPagesがNotesクライアントの仕様に合わせる必要が出てきます。
前置きが長くなりましたが、今回はXPagesでも"年月日のみ"、”時刻のみ”のフィールドを設定する簡単な方法をご紹介します。
NotesDateTimeを使って整形しよう
やり方は幾つかあるとおもいますが、
SSJSのNotesDateTimeクラスを使って整形してやることが出来ます。
このコードではXPagesで一旦文書保存した後のPostSaveDocumentイベント内でNotesDateTimeクラスのsetAnyTime()、setAnyDate() を使うことで、思った通りのフォーマットに整形しています。
いかがでしたでしょうか?
今回は既存NSFをWEB化する際に躓きがちなDateTimeフィールドの情報でした。
XPages ビューの特定のカテゴリーのみを展開して表示する方法
カテゴリービューの展開・省略を制御
カテゴリービューの展開・省略を制御するには、ビューデータソースで[ExpandLevel]属性を使います。
展開表示であれば「0」,省略表示であれば「1」です。
では、基本は省略表示であるけれど、特定のカテゴリーだけデフォルトで展開させたい、という場合にはどうしたらいいでしょうか?
SSJSで特定のカテゴリーのみを展開表示の制御を行う
Serverside Javascriptを用いて以下のコードをafterPageLoadイベントに追加することで制御を行うことが出来ます。
上記の例では最後の行(L4)でcontainer.expand("1"); としているため1番目のカテゴリーが展開された状態で表示されます。
このように、DominoViewDataModelより直接プログラムによって操作をしていますが、こちらのオブジェクトを詳しく知りたい方はこちらを参照してみてください。
他にも色々とViewを操作する方法が発見出来るかもしれません。
IBM XCITE 2014 AutumnのXPagesセッション スライドの公開
IBM XCITE 2014 Autumn (2014/9/12)にIBM Japan 佐藤淳さんと行ったXPagesセッション 【K-2】「XPagesで革 新!こ れからのNotes/Domino アプリケーションの新常識」で使用したスライドが公開されました。
XPagesのセッションとして、とても高い評価を頂いたセッションのスライドになりますので、まだ見たことのない方は是非ご確認ください!
XPagesDay 2014 「SSJSでも使える!Javascriptでオブジェクト指向プログラミング入門」スライド公開
XPagesDay 2014 (2014/11/18) 【A-3】「SSJSでも使える!Javascriptでオブジェクト指向プログラミング入門」で使用したスライドを公開しました。
XPagesDay 2014 イベントの申込開始!
XPagesDayの熱い二日間が今年もやってきます!
2013年も大成功に終わったXPagesDayが今年もやってきました。
今回は全てオンラインセッションとなっているので日本全国どこからでも参加できるイベントになっています。
当日は、自分も若輩ながらセッションを一つ講演させていただきます。
【A-3】「SSJSでも使える!Javascriptでオブジェクト指向プログラミング入門」
皆様、是非ご参加ください。
日時:
11 月 18 日(火)、19 日(水)の2日間
場所:
すべてオンラインのセッション
主催:
チームスタジオジャパン株式会社
参加費:
無料 / 事前登録制
詳細、申込みはこちらから » http://www.xpagesday.com/xpagesday.nsf/sessions.xsp
2014/10/3、ノーツコンソーシアム 大阪地区研究会にてXPages事例紹介をさせて頂きます。
弊社のソリューションよりNotes/DominoとXPagesを用いたBtoC、BtoB 事例を開発者の方向けにご紹介致します。
当日はご来場の皆様に弊社作成のXPagesサンプルアプリケーションの無料配布を予定しております。
日時: 10月3日(金) 13:00-17:30
場所: IBM大阪事業所
17:00-17:30 次回開催について討議(全員)
来る2014/9/12、XCITE Autumn 2014 セッション(K-2)で講演致します
XCITE Autumn 2014 セッション(K-2)で講演
2014年、春に開催され大盛況だった日本IBMのイベントXCITE。
今回、秋のイベント XCITE Autumn 2014のセッション「XPagesで革新!これからのNotes/Dominoアプリケーションの新常識」(K-2)でIBM 佐藤 淳様と一緒に講演をさせて頂きます。
当日は、弊社のソリューションよりNotes/DominoとXPagesを用いたBtoC、BtoB によるコラボーレーション事例をご紹介致します。
皆様、是非ご参加ください。
日時:
Business Partner Day - 2014年 9月11日(木) 13:00-18:00 (受付開始:12:00)
XCITE Autumn 2014 - 2014年 9月12日(金) 10:00-18:45 (受付開始:9:00)
場所:
ザ・プリンス パークタワー東京
(東京都港区芝公園4-8-1)
主催:
日本アイ・ビー・エム株式会社
参加費:
無料 / 事前登録制
詳細、申込みはこちらから » https://ibm-xcite.jp/