2019年、Notes/Domino(旧Lotus Notes)はIBM社からHCLテクノロジーズ社へ譲渡されました。
これに伴い、当時のNotes/Domino利用者の間では、「IBM社からHCLテクノロジーズ社へ譲渡されたけれど、このまま使い続けても大丈夫なのか…」と不安を感じる企業も少なくありませんでした。
それから数年が経過し、現在ではこのような不安が払拭されたと感じるユーザーも多い一方で、IBM時代に比べてHCLテクノロジーズ社の知名度がまだ十分に浸透していないのも事実です。
そこで今回は、HCLテクノロジーズ社について理解を深めることを目的に、その企業概要やNotes/Dominoへの取り組みについて解説します。
「Notes/Dominoをこのまま使い続けるべきか?」 とお悩みの方にも役立つ情報となりますので、ぜひ参考にしてください。
HCLテクノロジーズとは
出典元:『HCLTech』
HCLテクノロジーズ(HCL Technologies)は、1976年に設立されたIT企業です。インドに本社があり、60か国に拠点があります。
従業員数は約22万5,900人で、売上高は126憶米ドル。世界中の企業から支持されていることは株価のチャートからも分かります。
出典元:『HCLTECH チャート』
HCLテクノロジーズは、1978年に8ビットコンピューター、1989年に32ビットのマルチプロセッサを発表して業界を激震させました。
2019年にはIBMの主力製品だったNotes/Domino(製品とエンジニア)を買収しています。買収後、即座にNotes/Dominoをバージョンアップしてモバイルアプリ・クラウドに対応させたことでも話題を集めました。
HCLテクノロジーズはAIやIoTの技術開発、ソフトウェアの販売などに投資をしてきました。その戦略が功を奏し、Brand Finance「グローバル500およびITサービスTop 25に関する2024年レポート」で、最も急成長しているブランドに浮上したと発表しています。
国内でプロモーションがあまり打たれていないため、知名度は低いですが、さまざまな功績を残しているIT企業です。
社名 | HCLテクノロジーズ |
設立年 | 1976年 |
従業員数 | 約22万5,900人 |
売上高 | 126憶米ドル |
事業内容 | デジタル
エンジニアリング ソフトウェア |
HCLテクノロジーズの3つの事業
HCLテクノロジーズは3つの事業を展開しています。
デジタル
出典元:『HCLTech』
デジタル事業では、世界中の企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
アメリカ合衆国のフォーチュン誌が年1回発行する総収入ランキング(全200社)に入賞している企業の内、78社ものDX推進を行っています。HCLテクノロジーズの独自のアプローチMode1-2-3 戦略が支持されている要因です。
- Mode 1: ITの最適化
- Mode 2: 最先端技術の活用
- Mode 3:イノベーションの推進
エンジニアリング
出典元:『HCLTech』
エンジニアリング事業では。さまざまな製品、サービスを開発して、お客様のイノベーションを支援しています。これまで2,000件以上の特許を取得しています。
エンジニアリング事業の強みは、「プロダクト」「プラットフォーム」「製造オペレーション」「ネットワーク・インフラ」と全領域をカバーできることです。
また、他社に先駆けてAIやIoTに投資をしてきたからできるエンド・ツー・エンドの次世代最先端サービスを提供できることが強みとなっています。
HCL社のIT技術力を学べるエンジニアプログラミングカリキュラムは350以上にもなり、世界中のエンジニアが受講しています。
ソフトウェア
出典元:『HCLTech』
ソフトウェア事業では、DX支援やデータ分析、オートメーションツールなどを開発して販売しています。
2019年に買収したNotes/Domino(製品とエンジニア)を以下のようにバージョンアップさせて販売しています。
- モバイルアプリ対応
- ローコード開発環境の提供を開始
- サーバー環境のクラウドネイティブ化
- 非互換による問題の解消
現在のNotes/Dominoライセンスはサブスクリプションモデルに完全移行されています。
HCLテクノロジーズの魅力
HCLテクノロジーズの魅力を3つご紹介します。
ITへの積極的な投資
HCLテクノロジーズは、AIやIoTなどの先端技術への投資を積極的に行い、ソフトウェアの買収を通じて競争優位性を高めています。
2019年には、IBM社からNotes/Dominoを買収しましたが、HCL社が買収したのはソフトウェアだけではありません。
開発に携わるエンジニアも含めて買収し、IBM社よりも高い年収を提示することで、より意欲的に開発に取り組める環境を整えました。
その結果、2019年完全移行後、Notes/Dominoは次々と高度な機能を備えたグループウェアへと進化し、再び注目を集めるようになりました。
こうした積極的な投資と開発戦略こそが、HCLテクノロジーズの大きな強みとなっています。
グローバルでの高い評価
出典元:『HCLTech』
各国の言語に精通した専門家が顧客対応、文化的理解しプロジェクトを推進します。このような体制で、多種多様な業界のプロジェクトを成功に収めてきました。
金融業界 | コアバンキングシステムの統合
リスク管理ソリューション AIによる顧客体験の向上 |
製造業界 | サプライチェーンの最適化
製品ライフサイクル管理(PLM) IoT・デジタルツイン技術の導入 |
ライフサイエンス | クラウド移行支援
AI/MLソリューションの提供 エンドユーザー向けアプリケーションの開発 |
エネルギー | スマートグリッドシステムの導入
再生可能エネルギーの最適化支援 |
通信業界 | 5Gネットワークの設計と導入
デジタルエクスペリエンス向上 |
小売業界 | 電子商取引プラットフォームの構築
顧客データ分析の活用 在庫管理の効率化 |
物流業界 | サプライチェーン管理の自動化
トラッキングシステムの導入 配送の効率化 |
公共機関 | 電子政府ソリューション
市民サービスのデジタル化 スマートシティプロジェクトの支援 |
Mode1-2-3 戦略
出典元:『HCLTech』
HCLテクノロジーズのMode1-2-3 戦略は高く評価されています。Mode 1-2-3戦略とは、ITインフラの最適化から新技術の導入、イノベーションまでをトータルサポートするための戦略です。このようなステップを踏むことで、より良い状態を作り出すことを得意としています
Mode 1: ITの最適化
既存のITと業務プロセスを把握した上で効率化・自動化を提案する
Mode 2: 最先端技術の活用
AI、IoT、クラウドなど新技術を駆使した業務効率化を提案する
Mode 3:イノベーションの推進
パートナー企業とコラボレーションして、イノベーションを創造する
日本法人「HCL Japan」
出典元:『HCLTech』
HCLテクノロジーズは、日本法人として**株式会社エイチシーエル・ジャパン(HCL JAPAN LTD.)**を展開しています。
本社は東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル32階EASTにあり、六本木一丁目駅から徒歩1分の好立地に位置しています。セミナールームでは、Notes/DominoをはじめとするさまざまなHCL製品の講習会が開催されており、技術支援や情報提供が行われています。
しかしながら、国内ではプロモーションが十分に行われておらず、HCLテクノロジーズがどのような企業なのか伝わりにくい状況が続いています。
そのため、Notes/Domino(旧Lotus Notes)を利用しているユーザーの中には、
「IBM社からHCLテクノロジーズ社へ譲渡されたけれど、このまま使い続けても大丈夫なのか…」
と不安に感じる方も少なくないかもしれません。
しかし、HCLテクノロジーズは世界的に見ても非常に優れたIT企業であり、Notes/Dominoも積極的なバージョンアップを重ね、現在では他社製品に引けを取らないグループウェアおよびアプリケーション開発プラットフォームへと成長しています。
そのため、Notes/Dominoの今後の運用を検討する際には、「知名度が低い=時代遅れ」と安易に判断するのではなく、最新の製品情報やHCL社の戦略を十分に踏まえた上で、慎重に判断することが重要です。
まとめ
HCLテクノロジーズは、インドに本社を構え、60か国に拠点を持つグローバルIT企業です。
従業員数は約22万5,900人、売上高は126億米ドルを超え、最先端技術を駆使したITソリューションを提供しています。
特に、Mode 1-2-3 戦略と呼ばれる独自のアプローチを通じて、世界中の企業から高い信頼を得ています。
また、同社はIBM社からNotes/Domino(旧Lotus Notes)およびエンジニアを買収し、より高度なグループウェアを提供し続けています。
そのため、Notes/Dominoの運用や他社への移行を検討する際には、HCLテクノロジーズがどのような企業なのかを理解した上で、自社に最適な運用、移行方法を選択することが重要です。
弊社では、HCLテクノロジーズに関する知見を活かし、第三者の視点から最適な提案いたします。Notes/Dominoの運用、移行についてお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
2025年02月02日
1989年にグループウェアとして販売が開始されたNotes/Dominoは、かつて一世を風靡しました。
しかし、近年では一部の声として「Notes/Dominoは時代遅れ」と見なされることがあり、さらにはベンダー企業から「脱ノーツ」などといったフレーズで他社製品への移行を勧められることもあるのではないでしょうか。
もちろん、他社製品への移行を完全に否定するものではありません。
しかし、十分な検討を行わずに安易に移行を決断することは、かえってリスクを伴う可能性があります。
そもそも、本当にNotes/Dominoは時代遅れなのでしょうか?また、なぜそのように言われるのかを正しく理解することが重要です。
今回は、ノーツコンソーシアムの団体に参加している弊社が、「Notes/Dominoは時代遅れではない」と考える理由について解説いたします。正しい情報に基づいた判断をサポートする一助となれば幸いです。
Notes/Dominoは時代遅れ?
Notes/Dominoには長い歴史があります。
● 1989年: Lotus Development社によりLotus Notes/Dominoが販売開始
● 1995年: IBM社がLotus社を買収し、「IBM Notes/Domino」として提供開始
● 2019年: HCL Technologies社がNotes/Dominoブランドを買収
IBM社がNotes/Dominoを提供していた頃まで、クラウドに非対応であったり、競合製品と比較して劣勢に立たされたことがありました。
この時期にkintone、Microsoft 365、Google Workspaceなどが登場し、それに伴い「Notes/Dominoは時代遅れ」という印象が広まったのも事実です。
しかし、2019年にHCL Technologies社へ移行して以降、Notes/Dominoは飛躍的に進化を遂げています。継続的なバージョンアップにより、モバイルアプリ、クラウド対応などが実現され、競合他社製品に引けを取らない機能が充実しています。
これらのアップデート内容を知れば、Notes/Dominoが「時代遅れ」という見方が誤りであることに気付いていただけるはずです。
Notes/Dominoは時代遅れと誤解される原因
Notes/Dominoは時代遅れと誤解される原因を5つ挙げてみます。
プロモーションが弱い
Notes/Dominoが「時代遅れ」と誤解される主な原因は、プロモーションの弱さにあります。
HCL社はNotes/Dominoのバージョンアップを積極的に行い、製品の進化を続けています。
しかしながら、プロモーション活動が十分であるとは言えず、その結果、最新情報がユーザーに届いていないのが現状です。
一方、グループウェアの競合製品であるkintone、Microsoft 365、Google Workspaceなどは、大規模なコマーシャルや広告キャンペーンを積極的に展開しています。これにより、これらの製品は市場での存在感を高め、広く認知されています。
対照的に、Notes/Dominoは十分なプロモーションが行われていないため、最新の機能やアップデート情報が多くのユーザーに届かず、その存在が埋もれてしまっている状況です。この情報不足が、「Notes/Dominoは時代遅れの製品である」という誤ったイメージを助長しています。
正しい情報が広く共有されれば、Notes/Dominoが競合製品に匹敵する先進的な機能を備えていることを、多くのユーザーに理解していただけるはずです。
最新情報が届いていない
Notes/Dominoが「時代遅れ」と誤解される背景には、最新情報の発信不足も大きな要因として挙げられます。
現状、既存ユーザーに対してリリース情報やアップデート内容が十分に発信されておらず、その結果、製品の進化が認知されず、古いイメージが払拭されていません。
一方、競合製品は、新機能の紹介や成功事例を積極的に発信し、市場における存在感を高めています。それに対して、Notes/Dominoは情報発信が乏しいため、過去の製品であると誤解されてしまう状況が続いています。
効果的な情報発信と最新機能の紹介が行われれば、Notes/Dominoが現在でも競争力のある製品であることを、より多くのユーザーに知っていただけるでしょう。
アプリの他システム間連携が乏しかった
以前はアプリの他システム間連携が乏しかったことが挙げられます。
競合他社のクラウド製品がAPIを活用してシステム連携を実現していたのに対し、オンプレミスでの利用が前提となっていたDominoサーバーでは、REST APIによる他システム連携が難しい状況が続いていました。
しかし、近年のアップデートによりシステム連携機能は大幅に改善されており、こうした過去のイメージは現在のNotes/Dominoには当てはまりません。
モバイルアプリやクラウド対応に遅れた
Notes/Dominoが時代遅れと誤解されるもう一つの要因は、モバイルアプリやクラウド対応の遅れです。
クラウドサービスの普及が加速する中で、競合製品であるMicrosoft 365やGoogle Workspaceは、早い段階からモバイルアプリとクラウド利用を前提としたサービスを提供し、オフィスだけでなく自宅や外出先からも仕事ができる柔軟な環境を実現しました。
一方、Notes/Dominoはこの対応が後手に回り、ビジネス機会を逃してしまったのは紛れもない事実です。
しかし、HCL社への移行後はモバイルアプリへの対応やクラウド対応が大幅に改善され、現在では競合製品に劣らない柔軟性を備えています。この点を正しく理解することで、Notes/Dominoの進化を再評価できるでしょう。
PCにセットアップして配布する必要があった
IBM社が提供していたNotesクライアントは、PCにインストールしてセットアップする必要がありました。
一方、kintone、Microsoft 365、Google Workspaceなどの競合製品は、モバイルアプリやブラウザベースでの利用を前提としており、ユーザーの負担を大幅に軽減しました。この違いにより、Notes/Dominoは「手間がかかる」という印象を持たれることが多かったのです。
特に、従業員の入社時などにセットアップ作業が負担となり、「扱いにくい」と感じた経験を持つ管理者も少なくありません。しかし、現在ではブラウザベースの利用やクラウド対応、セットアッププロセスが大幅に改善されています。
Notes/Domino販売するHCL社とは
HCL Technologies社は世界60カ国に従業員224,000人以上抱えるインドのIT企業です。2023年の売上高は約約131億ドル(約2兆700億円)で規模は非常に大きいです。
従来からエンジニアリング、クラウド、AIを得意分野としており、近年AIブームが到来して非常に有利なポジションにいます。「2024 Brand Finance Global 500 and IT Services Top 25 Report」では、最も急成長しているIT企業に選出されました。
HCL社はNotes/Dominoを買収後、さまざまなバージョンアップをしています。
Notes/Dominoバージョンアップ内容
HCL社はNotes/Dominoを買収後、さまざまなバージョンアップをしており、他社に引けを取らない製品となりました。
ここでは、Notes/Dominoバージョンアップ内容をご紹介します。
モバイルアプリが登場した
HCL社は、Notes/DominoのモバイルアプリであるNomadを開発しました。
このアプリにより、PCだけでなく、モバイルデバイスやタブレット(iPhone、iPad、Android)でもNotes/Dominoを利用できるようになりました。これにより、外出先や自宅でもメールやアプリを活用することが可能となり、より柔軟な働き方を支援します。
さらに、追加ライセンスは不要のため、コスト面でも安心して導入できます。
クラウドやモバイル対応で出遅れた印象があったNotes/Dominoですが、現在では他社製品と同等にスマートフォンからの利用が可能です。
配布作業が必須ではなくなった
従来のNotes/Dominoは、インストールやセットアップ作業、そしてPCの配布が必須であったため、従業員の入社時に大きな負担がかかっていました。
しかし、NomadやNomad Webが登場したことで、手間のかかるインストール作業は不要になりました。
ユーザーはアプリをインストールし、ログインしてパスワードを設定するだけで利用を開始できます。
ローコード開発環境の提供を開始した
Notes/Dominoは単なるグループウェアに留まらず、アプリ開発環境を提供しており、多くの企業から支持を得ています。
従来は独自言語を用いてアプリ開発を行う必要があり、これが技術者不足の一因ともなっていました。しかし、HCL社はDomino Leapと呼ばれるローコード/ノーコード開発環境を導入。これにより、開発言語としてJavaScriptが採用され、アプリ開発がより容易になりました。
ITやプログラミングの専門家でなくても、Excelデータを読み込むだけでアプリを構築することが可能となり、非エンジニアでも効率的にアプリ開発を進められる環境が整っています。
サーバー環境がクラウドネイティブ化した
従来のNotes/Dominoはオンプレミスサーバーでの利用が前提となっていましたが、現在ではDockerイメージを利用したDominoサーバーが提供されており、AWSやAzureといったIaaS環境への移行が可能です。
またMSPと呼ばれるHCL社より委任されたビジネスパートナーによるDominoクラウドの利用が可能です。
これにより、お客様のご要望に応じた柔軟なサーバー環境を選択できるようになり、クラウドネイティブな運用が実現しました。
クラウド環境への対応によって、これまで以上にスケーラブルで効率的な運用が可能となっています。
非互換による問題がほとんどない
以前のNotes/Dominoでは、バージョンアップ時にアプリケーションの互換性チェックが必要であり、これが運用面の負担となっていました。
しかし、Notes/Domino 9.0以降では、非互換による問題がほとんど発生していません。
これにより、バージョンアップ後にアプリが利用できなくなるといった不安を抱える必要がほぼなくなり、安心して最新バージョンへ移行できるようになりました。
Notes/Dominoは時代遅れと判断するのは危険
Notes/Dominoは、いくつかの理由から「時代遅れ」と言われることがあります。
しかし、HCL社は継続的にNotes/Dominoのバージョンアップを行い、現在では他社製品と肩を並べる、もしくはそれ以上の機能を持つ製品へと進化しています。
特に、Notes/Domino独自のアプリ開発機能を活用すれば、業務効率化を実現することが可能です。
一方で、Notes/Dominoを「時代遅れ」と判断して他社製品に移行する際には注意が必要です。移行には莫大な費用がかかるだけでなく、使い勝手が変わることで業務が停滞するリスクがあります。
さらに、Notes/Dominoでは簡単に開発・運用できていた業務アプリを、他社製品に移行するとグループウェアや複数のSaaSを導入する必要があり、結果としてランニングコストが上昇するケースも少なくありません。
そのため、移行を検討する際には、まずNotes/Dominoに精通した専門家のアドバイスを受けることが重要です。
まとめ
Notes/Dominoは、1989年に登場したグループウェア製品です。単なるグループウェアとしての機能に留まらず、業務アプリの開発ができる点が大きな強みです。
ただし、他社製品と比較してモバイルアプリやクラウド対応が遅れたこと、そしてHCL社が継続的なバージョンアップを行っているにもかかわらず、十分なプロモーションが行われていないことが、「時代遅れ」と誤解される一因となっています。
しかし、Notes/Dominoを安易に「時代遅れ」と判断し移行することは危険です。企業の状況によっては、引き続きNotes/Dominoを活用した方がコストや業務効率の面で優れている場合も多くあります。
移行を検討する際には、必ず専門家に相談し、慎重に検討を進めてください。弊社では、無料相談を受け付けておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
2025年01月29日
こんにちは、開発担当の米原です。
本日は最近XPages開発でハマった時のお話です。
設計
Xpage : xpTest001
CstomControl : ccTest001
style sheet : test001.css
.bk_001{
background:rgb(255, 0, 0);
}
.bk_002{
background:rgb(0, 256, 0);
}
.tbl_001 {
width: 90%;
text-align: center;
border-collapse: collapse;
border-spacing: 0;
margin: 50px 50px;
}
.tbl_001 th {
padding: 10px;
background: #e9faf9;
border: solid 1px #778ca3;
}
.tbl_001 td {
padding: 10px;
border: solid 1px #778ca3;
}
どこが原因だったのか
原因ですが
カスタムコントロールの ccTest001内でセットしている
styleClassに設定していました styleClass=”bk_002″ が原因でした。
.bk_002{
background:rgb(0, 256, 0);
}
すごい単純なミスなのですが、RGBの範囲ですが、 0~255 でして、256はダメですね。
今回はWebの画面もちゃんと、緑色も出ていましたので、なぜか設計のみ開くことが出来なくなる現象となりました。
エラー内容が表示されず分からない所だったので、初めはDBがつぶれたかと思い、
再度作成し直したりしたりと色々試行錯誤しておりました。
原因さえ分かれば大したことではないのですが、なかなかはまってしまいましたので、似た様な所でお困りの方がいましたら、参考にしていただければと思います。
設計が開かなくなったら、XPageならまずその中に含有されいるカスタムコントロールを疑い、簡易化しながらどこが怪しいか切り分けて、カスタムコントールに問題が無い場合はその中で呼んでるカスタムコントロールを除外や、今回の様にカスタムコントロール内で使用しているスタイルシートなどを疑っていくと原因が見つけやすいかと思われます。
あとですね、今回はNotesのV9で発生しておりまして、今回のブログを書く際に、V12でも試してみましたら、
何とちょっと画面がかわっておりまして、もう少しエラーが詳しく表示されていました。
エラー内容に
java.lang.IllegalArgumentException: Argument not valid
at org.eclipse.swt.SWT.error(Unknown Source)
at org.eclipse.swt.SWT.error(Unknown Source)
at org.eclipse.swt.SWT.error(Unknown Source)
at org.eclipse.swt.graphics.RGB.<init>(Unknown Source)
at com.ibm.etools.xve.renderer.internal.style.CSSColorUtil.stringToRGB(Unknown Source)
CSSのRGBあたりに何かしら問題があるよ的なものがでていますね。
V12ならもしかしらすぐ解決できていたかもしれません。
NotesDominoも進化し続けているので、バージョンを上げる方がより快適に開発できそうですね。
今回はテスト的に単純な設計を作成してでしたが、
実際ハマった設計はもっと複雑なものでして数時間ハマりました。。。
参考にしていただければと思います。
それでは今日はこの辺で失礼いたします。
2024年10月22日
こんにちは開発担当の米原です。
今回は、日時をユリウス日(ジュリアン日)に変換しないといけないケースがありましたので、その時の備忘です。
ユリウス日(Julian Day、JD)とは
ユリウス暦紀元前4713年1月1日の正午(世界時)からの日数です。
ユリウス日は、日付が長期にわたり連続するため、日数計算やさまざまな暦の関連付けなど、幅広く使われています。
サンプルコード(XPages サーバサイドJavascript)
//ジュリアン日変換
function funcToJulianDay(p_year, p_month, p_day) {
//月が1月または2月の場合、前の年の13月または14月とみなすみたい
if (p_month <= 2) {
p_year -= 1;
p_month += 12;
}
var jDay = 0;
var seireki = 0;
var correct = 0;
//指定された年の世紀部分
seireki = Math.floor(p_year / 100);
//400年周期での閏年の補正
correct = 2 - seireki + Math.floor(seireki / 4);
// 年を365.25日と見なし計算
//基準年である紀元前4713年からの年数をプラス
//月の部分を日数に変換(30.6001 を掛けることで、月の平均日数(約30.6日)を使って月数を日数に変換)
//日の部分をそのまま加算 1524.5(基準日(紀元前4713年1月1日正午)との補正)
jDay = Math.floor(365.25 * (p_year + 4716)) +
Math.floor(30.6001 * (p_month + 1)) +
p_day + correct - 1524.5;
return jDay;
}
//呼び出し元サンプル(今日の日付を取得し変換)
function test001(){
try{
var year = 0;
var month = 0;
var day = 0;
var dt:Date = @Today(); // 今日のの日時を取得してみる
year = dt.getFullYear();
month = dt.getMonth() + 1;
day = dt.getDate();
var julianDay = funcToJulianDay(year, month, day);
print("ユリウス日:", julianDay);
}catch(e){
print("Error in test001:"+e)
}
}
参考にどうぞ。
2024年10月18日
こんにちは、米原です。
本日は9月に開催される、Notes/Dominoイベント DominoHub2024 Osaka のご紹介です。
DominoHubと言えば6月に東京で開催されましたが、なんと9月19日(木)に大阪で開催されます!
今回のテーマは!
「Immersive experience/没入型体験」
新しい機能を直に触って確認することも出来る様に展示ブースもご用意してます!
HCL Dominoは企業の業務効率化やコラボレーションの促進に貢献してきた信頼にあるソフトウェアです。
DominoHubでは、これまで以上にDominoの可能性を引き出し参加者に楽しさと驚きを提供します。
まずは日程等の情報です。
- 日程:2024年9月19日(木)
- テーマ:「Immersive experience」~最新Dominoの没入型体験~
- 主催:HCLアンバサダー & 有志メンバー
- 費用:無料(事前登録制)
- 場所:プレミアホテル-CABIN PRESIDENT-大阪
- 大阪市北区南森町1丁目3-19 2階・開場:9時30分、10時00分 開始~17時00分 終了(予定)
- 懇親会:(会場未定、無料):17時30分開始~19時00分終了(予定)
こんな人におすすめ!
- Notes/DominoDominoの新しい機能を直に触って確認してみたいユーザー
- Notes/Dominoを継続的に積極利用するユーザー
- Notes/Dominoから移行検討、情報収集をしているユーザー
- Notes/Dominoから移行をして問題を抱えているユーザー
地図
今回のDominoHubの注目ポイント
その1
今回のイベントは現地のみの開催です。
Webでの配信はございませんのでぜひ現地にてご参加ください!
現地だけでしかお話できない内容も聞けるかも。。。
1日だけですが、濃厚な内容になっています。
その2
展示ブースがあります
新しい機能を現地で触って確認しただける展示スペースもご用意しています!
展示ブースでは新しい機能をご体験できます。
その3
ランチセッションもご用意!
ランチ付きのセッションです。ランチを食べながらセッションを楽しめます!
今回はどんなランチでしょうか。。。
その4
イベント最後には懇親会もご用意していますので一緒に楽しみましょう。
色々な話を聞けるチャンスです!
皆様とお話出来ることを楽しみにしております
当日はHCLAmbasadorも大勢参加予定です。皆様とお話出来ることを楽しみにしております。
ご興味を持たれた方、ご参加されてはどうでしょうか?
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
2024年07月30日
こんにちは、米原です。
本日は6月に開催される、日本最大級のNotes/DominoイベントDominoHub2024のご紹介です。
今年のテーマは!
「FUN WITH DOMINO」
~DOMINOならできる、DOMINOだから出来る~
HCL Dominoは企業の業務効率化やコラボレーションの促進に貢献してきた信頼にあるソフトウェアです。
DominoHubでは、これまで以上にDominoの可能性を引き出し参会者に楽しさと驚きを提供します。
- 日程: 2024年6月13日(木)・14日(金) (2日間)
- テーマ: 「Fun with Domino」~Dominoならできる、Dominoだからできる~
- 主催: HCLアンバサダー & 有志メンバー
- 費用: 無料(事前登録制)
- 場所・形式:
【1日目】 オンラインのみ - 10時00分開始~17時50分終了(予定)
【2日目】 東京会場 (オンライン 同時配信)
・場所:TKP秋葉原カンファレンスセンター
東京都千代田区外神田1丁目1−8 東芝万世橋ビル 4階・開場:9時30分、10時00分 開始~16時40分 終了(予定)
・懇親会 (同会場、無料):17時00分開始~19時00分終了(予定)
- こんな人におすすめ:
・Notes/Dominoを継続的に積極利用するユーザー
・Notes/Dominoから移行検討、情報収集をしているユーザー
・Notes/Dominoから移行をして問題を抱えているユーザー
今回のDominoHubの注目ポイント
その1 多彩なセッション
HCLアンバサダー、有志メンバー、ユーザ事例、HCL Software様からのキーセッション、など20以上のセッションが目白押し!もちろんDominoHubでしか聞けないセッションも多数あります!
1日目 2日目
その2 海外からの特別ゲスト登壇予定!
DominoHubのために海外から来日予定です。セッション内容は随時更新中です。
詳しい情報(随時更新中)
その3 テクてくLotus技術者夜会がDominoHubに登場!?
「隔月に一度、仕事帰りに Notes Domino を中心とした勉強会に参加しませんか?」でお馴染みの “テクてくLotus技術者夜会” が DominoHUB に初参加!
他のセッションを聞いて喋りたくなっちゃった人やまだまだ楽しく喋り足りない人、飛び入り参加もOKな一人5分のライトニングトークを楽しみましょう。
その4 ランチセッションもありますよ
ランチ付きのセッションです。ランチを食べながらセッションを楽しめます!
どんなランチかは当日のお楽しみです。
その5 2日目のセッション後の懇親会
スポンサー様のご協力で立食ビュッフェスタイル(無料)にてイベント最後の締めくくりを一緒に楽しみましょう。
HCLAmbasadorも大勢参加予定です。皆様とお話出来ることを楽しみにしております。
余興として「Ask to HCL」と題して、参加者の皆様から寄せられたご意見・ご提案を直接HCLSoftwareの皆様に質問する特別セッションを開催します!
どうでしょうか、ここまでで少しでも興味を持たれましたらご参加してみてはどうでしょうか。
東京会場への参加が難しい場合は一部のセッションを除きオンラインでもお気軽にセッションを聴くことも可能です。
DominoHub詳細・申込はこちら
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
2024年06月03日
こんにちは。ケートリックの米原です。
今回はNotes Domino の体験型ウェビナーのご案内です。
主催と協賛は
主催:Misc Workshops OSAKA 協賛:ノーツコンソーシアム
となっております。
日時は2024/05/30(木) 14時~15時半(予定)に開催されます!
開催方法はWeb会議方式となっております。
今回は体験型となっていまして、スマホ、カメラ、GPS、などの機能もDominoだけで作成したアプリで体験するいい機会です!
その道のプロフェッショナルが手厚く説明していただけるとのことです!そして無料です。。。。
2024年05月20日
こんにちは。米原です。
今回はイベントのご案内です。
ノーツコンソーシアムの大型イベントが2024/02/16(金)に開催されます!
ノーツコンソーシアムは、HCL Notes/Domino 日本最大のユーザーコミュニティです。
もちろん弊社ケートリックもコミュニティに参加しています!
ノーツコンソーシアム FESTA 2024
開催日時:2024年2月16日(金):14:30~17:45 (受付開始:14:15~)
開催会場:アキバプラザ(東京千代田区)6F セミナールーム3
参加費:無料、事前申込不要。
・ノーツコンソーシアム会長挨拶・基調講演
・研究会発表
・HCLジャパン Notes/Domino 35周年とV14など
などなど色々ないい話が聞けるはずです!
弊社のメンバーも発表予定ですよ。
詳しくはこちらを
ノーツコンソーシアム 30周年記念イベント
開催日時:2024年2月16日(金):18:00~20:00 (受付開始:17:45~)
開催会場:アキバプラザ(東京千代田区)5F レセプションホールAB
参加費:無料、事前申込制。
ノーツコンソーシアム30周年、Notes/Domino35周年となり、皆様でお祝いするイベントとなります。
皆さんで集まってお祝いしましょう!
こちらは事前申込が必要ですのでご注意を!!
お申込みはこちらから イベントの詳細もご確認できます。
https://30anniversary.notescons.gr.jp/
それでは、現地でお会いできることを楽しみにしております!
2024年02月02日
ケートリックから過去最多3名が2024年HCLアンバサダーとして任命されました
2024年01月30日ニュース,Notes/DominoNotes/Domino 日本語,HCL Ambassador
2023年12月クリスマス前にHCL様よりメールが届き、田付、米原が2024 HCL Ambassadorに任命されたことを知りました。
HCL Lifetime Ambassadorの加藤を含めると弊社から過去最多となる3名がHCLアンバサダーとして任命されたことになります。
なお、日本から選出された2024年 HCL Ambassadorは以下の10名となっており、こちらも過去最多となっております!
■ HCLアンバサダー グローバルページでの発表:
https://www.hcl-software.com/about/hcl-ambassadors/class-of-2024
■ HCL Software 日本ブログでの発表:
https://www.hcljapan.co.jp/software/blog/
HCL Ambassador 2024に任命されたのは以下10名の皆様です。(会社名50音順)
ケートリック株式会社 加藤 満 氏
https://notesdominoliaison.blogspot.com/
株式会社アグレックス 阿部 覚 氏
http://abesat.blog.jp/
株式会社NIS 中野 晴幸 氏
https://harunakano.blogspot.com/
株式会社エフ 御代 政彦 氏
https://guylocke.blogspot.com/
ケートリック株式会社 田付 和慶
ケートリック株式会社 米原 和之
https://www.ktrick.com/blog/
広瀬化学薬品株式会社 萩原 健補 氏
http://www.tanuchi.com/
株式会社フィオーレ 林和正 氏
https://note.com/dominolab/
株式会社 プロシード 浜 真行 氏
https://www.denaoshidomino.com/
フリーランス、ノーツコンソーシアム大阪研究会所属 林 哲司 氏
https://enjoyxpages.sakura.ne.jp/wp1/
任命された皆様おめでとうございます!
2024年は、「テクてく Lotus 技術者夜会」(https://support.hcltechsw.com/csm?id=kb_article&sysparm_article=KB0069193)や「ノーツコンソーシアム」(https://www.notescons.gr.jp/)などをはじめコミュニティーへ以前より積極的に貢献していきたいとおもっています。また、HCLアンバサダーが一丸となり、Notes/Dominoのコミュニティイベント「DominoHub」の開催を現在計画中ですので是非楽しみにしていてください。
ベストコミュニケーションズ社からsmaconne事業譲受に関するお知らせ
2024年01月01日ニュース,Notes/Dominosmaconne,smaconne
ケートリック株式会社(代表取締役社長:田付 和慶、以下「当社」)は、株式会社ベストコミュニケーションズ(代表取締役社長:光安 智秀、以下「ベストコミュニケーションズ」)が開発するソフトウェア smaconneに関する全事業 (以下、「当該事業」)を譲り受けることに関し、同社と事業譲渡契約を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1.事業譲受日
2024年1月1日
2.事業譲受内容
smaconne事業に関する資産および取引契約
(1) 販売 | smaconne事業のお客様とのお取引は、当社が承継 |
(2) 開発 | smaconne開発は当社が継承 |
3.事業授受の理由
当社は創業以来、HCL Notes/Dominoでのシステム開発、製品販売を行ってまいりました。
今回、ベストコミュニケーションズよりNotes アプリをスマホやPC のWeb ブラウザで手軽に利用するための製品「smaconne」を譲り受けることで、そのノウハウを当社のシステム開発事業に融合し、相乗効果を生み出すことで一層の事業発展ならびにお客様へより最適なソリューション・サービスを提供してまいります。
何卒これまでと変わらぬご愛顧を賜りますよう、宜しくお願い致します。